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発達障害の子どもの「完璧主義」原因と周りの関わり方

発達障害の子ども達の中には、完璧主義という特性がある場合があります。

発達障害の子どもの「完璧主義」とは

完璧主義とは、すべてを完璧にしなければ気が済まない性格のことです。適当に力を抜けず、100%の完成度を追究することを指します。

完璧主義の子どもは理想が高く、他人から承認されることに価値を置きます。とくに以下のような特徴が見られます。

  • 自意識過剰
  • 強い承認欲求
  • 強い責任感
  • プライドが高く頑固
  • 完璧にできることだけを行う

こういった症状は4~5歳くらいから顕著になってきます。

完璧主義がある発達障害の子どもが抱える問題

完璧主義の特性を持っていると、どういった問題があるのでしょうか。

勉強でも遊びでも、何でも完璧にできなければ満足いかず、納得ができません。

その結果、かんしゃくを起こしたり自分を責めたりするようになります。さらに、新しいことに挑戦できない、失敗を恐れて行動できない、などの問題を抱えやすくなります。

子どもの能力・学力の向上や情緒の発達に大きな影響を及ぼすことになります。また、自分だけでなく他の人にも完璧を求めるため、人とのトラブルの原因にもなるでしょう。

完璧主義は、白黒思考・二極思考と呼ばれることもあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

関連記事:なぜ発達障害で白黒思考・二極思考になるのか?生きづらさの原因と困りごと

発達障害による完璧主義の原因は先天的な脳の障害

完璧主義は、とくにASD(自閉症スペクトラム)の子どもに多く見られます。

ASD(自閉症スペクトラム)の最大の特徴は、こだわりが強いことです。また興味・関心のあることが限定されることもあり、偏ったルールや理想の高い水準を自分に設けます。

完璧主義の原因は、先天的な脳機能の障害です。親の教育やしつけが厳しくて、完璧主義になると言われることもあります。

しかし、発達障害の場合は脳機能異常が完璧主義に大きく関わっています。

生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態です

引用:発達障害|厚生労働省

完璧主義のまま大人になると、社会生活を送ることが難しくなります。なぜなら、柔軟性を求められることのほうが多くなるためです。

子どものうちから、どういった向き合い方をしていけばいいのでしょうか。

関連記事:ASD(自閉症スペクトラム)のこだわり行動|理由に応じた対応で改善していきます。

発達障害の子どもが完璧主義と向き合う方法

発達障害による完璧主義は、脳の特性なので簡単に考え方を変えることはできません。

少しずつ完璧でなくても良いことを伝えていくこと、
そして本人の気持ちに寄り添いながら支援していくことが必要です。

たとえば、勉強では、最後までやり遂げるのではなく、制限時間を設けて、その時間までにできた内容を先生に提出・報告することが有効です。

ほかにも、成果ではなく、まず新しいことに挑戦できたことや、努力したことや工夫したことを丁寧に褒めるのも良い方法でしょう。

できないことがストレスで、癇癪やパニックが起きたときは、まずは気持ちを落ち着かせてあげてください。

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