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療育の遊びはなにが良い?子どもの力を引き出す遊びの種類を紹介

児童福祉施設で提供する療育プログラムには、どのような種類があるのでしょうか。

療育プログラムは、障がいを持つ子ども達が楽しんで取り組めることが大切です。遊びながら身体感覚や身体機能、運動能力を高められるよう工夫が求められます。

この記事では、子どもの力を引き出す療育の種類と、効果的な実施方法を説明します。遊びながら取り組むうちに、子ども達は日常生活をより円滑に送れるようになるでしょう。

友だちとのかかわりをとおし、社会性の獲得も期待できます。今後のプログラム作成の参考にしてください。

1.1.子どもの力を引き出す療育とは

1.子どもの力を引き出す療育とは具体的な遊びを紹介する前に、療育とはなにか説明します。療育の目的や、遊びを提供する大切さを再認識しましょう。

1-1.療育は障がいを持つ子どもに提供する支援

療育は18歳以下の障がいを持つ子どもに提供する、医療的・教育的支援です。

身体障がい、知的障がい、精神障がい(発達障がいを含む)の子ども達が、日常で感じる困難を解決し、自立した社会生活を送れるよう支援します。

支援を提供するのは

  • 未就学児向けの児童発達支援
  • 小中高生向けの放課後等デイサービス

などの児童福祉施設です。

施設の利用には、自治体が発行する受給者証が必要です。

1-2.療育内容は事業所により異なる

療育には定まった形式がありません。

事業所ごとに療育方針を打ち出し、運動や創作活動、音楽、絵画、学習補助などさまざまな支援を提供しています。

利用者は自分にあった療育を提供する教室に通所します。

1-3.療育で期待できる効果

療育には、子ども達の困難を取り除き、発育を促進する効果があります。

障がいに理解がある先生と、特性に配慮した環境のもとで、子ども達は楽しみながらプログラムに取り組めます。

友だちとのかかわりをとおし、社会性も身につくでしょう。

療育は保護者支援にもつながります。託児での支援はもちろん、育児へのアドバイスや、悩みごとの相談支援をとおし、保護者を助ける役割を務めます。

1-4.教育ではなく遊びであることが大切

療育で大切なことは、遊びであることです。障がいを抱える子どもには凹凸があります。

できるようになることを強要すれば、投げ出す子どもが多くなり、支援効果がなくなります。成長段階や特性にあわせ、かつ、楽しめる内容にすることが大切です。

運動や絵画、創作活動をおこなう場合も、子ども達が楽しめることを確認しましょう。

2.療育遊びの種類①成長に大切な感覚をきたえる

療育で実践できる遊びの種類を紹介します。まずは、成長に必要な感覚をきたえる遊びです。

人間にはさまざまな感覚が備わっています。

子どもの成長に大きな役割を果たしているのが、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)と固有受容覚(※1)、前庭覚(※2)です。

私たちの脳は、絶えず外部から入ってくる7つの感覚を、整理・分類しています。感覚の整理・分類機能は感覚統合と言われ、成長に欠かせない要素です。

発達障がいの子どもは、感覚統合に問題を抱えがちです。運動能力の低さや言語の遅れは、感覚統合のつまずきに起因する可能性があります。

感覚が鍛えられる遊びをとおして、子ども達の感覚統合を促しましょう。

ここでは触覚と固有受容覚、前庭覚をクローズアップします。

※1)固有受容覚とは、身体の位置や動き、力の入れ具合を感じる感覚です。

※2)前庭覚とは、身体の傾きやスピード、回転を感じる感覚です。

2-1.手足で触れる感触遊び・素材遊びで触覚をきたえる

手足で触れる感触遊び・素材遊びで触覚をきたえる触覚をきたえるには、感触遊び、素材遊びが効果的です。感触遊びとは、食材を使い、感触を楽しむ遊びです。

小麦粉、片栗粉、パン粉、糸こんにゃく、高野豆腐などを使用し、それぞれの感触の違いを楽しみます。片栗粉に水を加え、触感の変化を実感するのも良いでしょう。

素材遊びは感覚遊びとも呼ばれます。身の回りのさまざまなものに手や足で触れ、感覚の違いを楽しみます。

屋内なら粘土やスライム、ゴム人形、伸び縮みするボールなどが楽しいでしょう。屋外では泥んこ遊びや、砂場遊び、水遊びがおすすめです。

発達障がいの子どもは、感覚が過敏または鈍いことがあります。遊びながら触感を楽しむことで、徐々に適切な感覚統合ができるよう働きかけます。

感覚が過敏で、触ることを強く嫌がる子どもには、時間をかけ、少しずつ慣らすようにしましょう。

こどもプラス関連記事:ASDでの感覚過敏はかなりのストレスなので、周囲の配慮が大切です

2-1-1.療育例:フィンガーペインティング

感触遊びのおすすめは、フィンガーペインティングです。

あらかじめ、小麦粉や片栗粉を水で溶き、火にかけて、粘性を出した素材を用意します。

子ども達には、画用紙に素材を自由に塗りたくってもらいます。なにかを表現する必要はありません。素材の感触を、心ゆくまで味わいましょう。

(参照:感触あそび実践の課題 | 保育子育て研究所 教育保育研究所 年報 13号 2015

2-2.筋肉の使い方を意識し固有受容覚を育てる

固有受容覚をきたえるには、筋肉を意識した遊びを取り入れると良いでしょう。

おしくらまんじゅうやジャンプ遊び、障害物またぎ、障害物くぐりは、固有受容覚をきたえる代表的な遊びです。

おしくらまんじゅうは引いたり押したりする中で、力の入れ具合が徐々にわかるようになります。体幹がきたえられ、自分の身体の位置を強く意識できるようになるでしょう。

ジャンプ遊び、障害物またぎ、障害物くぐりでは、適切な体勢を考え、筋肉の使い方や力の入れ方を決めなければなりません。遊んでいるうちに身体をうまく動かせるようになるでしょう。

発達障がいの子どもは、力加減がわからず、不器用になりがちです。固有受容覚をきたえることが、不器用さを解決するきっかけになります。

2-2-1.療育例:タオル綱引き

タオル綱引きは、体格や力が近い友だちとペアになり、タオルを引きあう遊びです。

押したり引いたりする力はもちろん、姿勢を保つ体幹もきたえられます。

立つ場所を決めたら、前後の可動範囲を決め、ビニールテープで印をつけておくと良いでしょう。ビニールテープの範囲から出たら負けです。

2-3.揺れるもの、スピード感があるもので前庭覚をきたえる

揺れるもの、スピード感があるもので前庭覚をきたえる前庭覚をきたえるには、揺れるもの、回るものを利用すると良いでしょう。

公園や自然の地形を利用すれば、手軽に遊べます。

公園のブランコやシーソーは、揺れを感じるのに最適です。そり遊びや草滑りをできる場所があれば、スピード感も味わえます。

屋内での活動なら、トランポリンをおすすめします。

トランポリンはスピード感があり、姿勢を保つ力も必要です。前庭覚だけでなく、固有受容覚もきたえられます。

発達障がいの子どもは

  • 身体を揺らさないと落ち着かない
  • 姿勢の保持ができない

などの特性を示すことがあります。

前庭覚をきたえることで、症状が落ち着く可能性があります。

揺れや速さを怖がる子どもには、無理強いは禁物です。子どもが安心できることから徐々に慣らしましょう。

はじめは、膝の上に抱っこをして身体を揺らす程度で良いかもしれません。

2-3-1.療育例:平均台障害物渡り(こどもプラスで提供)

平均台の上に障害物(カップ等)を置き、当たらないようにまたぎながら歩く遊びです。

バランスを意識しながら、できるだけつま先歩きを意識します。障害物の数や感覚を調整し、子どもにあった難易度にしましょう。

子ども達は歩くときに身体の揺れや速さ、身体の位置に意識を向けます。前庭覚、固有受容覚がきたえられ、徐々にうまく渡れるようになるでしょう。

こどもプラス関連記事:発達障がい(ASD)の興味の偏りを克服し強みに変える方法

3.療育遊びの種類②目の使い方を訓練する

目の使い方を訓練し、日常生活の困難を解決する遊びを紹介します。

見ることの困難は、

  • ボールを目で追えない
  • 板書を素早く写せない
  • 文章を読むときに読み飛ばしてしまう

など小学校に通うようになると実感しがちです。

勉強に遅れが生じ、成績不振に陥ることも少なくありません。

読み書きや推論能力に障がいがある学習障がい(LD)も、見ることの困難が原因の可能性があります。

目の能力を高めることで、視野が広がり、空間認識能力が上がります。

勉強や芸術活動、身体を動かす活動で、子ども達の苦手を減らすきっかけになるでしょう。

関連記事:LDの子ども達は苦手な分野では努力しても報われないことで自信をなくしやすくなります

3-1.目で追うことで見る力を育む

見る力を高めるには、ものを目で追う遊びが適しています。

お手玉は玉を目で追いかける「追視」の力を育む遊びです。一般的なお手玉遊びは、小さな子どもには難易度が高いでしょう。

最初は上に投げてキャッチするだけで十分です。うまくできるようになったら、投げる高さを変える、投げる手を変えるなどの工夫で、難易度を調整します。

風船で遊ぶのも追視の訓練になります。

・風船を飛ばしてキャッチする

・友だちとバレーのように弾きあう

・扇風機で風船を飛ばして追いかける

など、さまざまな使い方ができます。

風船は思わぬ方向に飛びやすいため、子ども達は追いかけることに夢中になります。また室内でも安全で、怪我の恐れが少ない利点もあります。

追視の力が高まれば、

  • 文字をすらすらと読めるようになる
  • 遅れることなく板書を書き写せる

などの効果を実感できます。

3-1-1.療育例:マグネット(シール)探し

たくさんの種類があるマグネットやシールを使い、子ども達に素早く探してもらいます。

ホワイトボードや冷蔵庫など大きなスペースに、マグネットをランダムに貼り付けておきましょう。

マグネットは、動物や食べ物など、子ども達が身近に感じられ、誰でも知っているものを選びます。

単語がわからない子どもがいる場合は、同じマグネットを見せ、「これと同じものを探してね」と指示を出します。素早さを競うゲームにしても良いでしょう。

3-2.組みあわせを考え空間認識能力を高める

組みあわせを考え空間認識能力を高める空間認識能力を高めることも大切です。周囲のものを素早く認識できるようになり、視界が広くなります。

空間認識能力を高める遊びは

  • ブロック
  • パズル
  • 積み木

などです。

ブロック・積み木は先生が見本を示し、同じものを作成してもらいます。

難しいようなら、見本と同じブロック(積み木)を探し出すだけでも良いかもしれません。

パズルは簡単なものからスタートします。

ピースが少なく、台紙に枠線が書かれているものを選びましょう。徐々にピースを多くして、難易度を上げていきます。

視野が広がり、周囲との距離感をつかめるようになると、「ボールとの距離感や周りの状況がわかる」「全体を意識しながらものをつくれる」などの効果が現れやすくなります。

子ども達が学校で感じがちな困難を、解消に導けるでしょう。

関連記事:LDやADHDでは空間認識力が低く文字や図形が理解できないことがあります。

3-2-1.療育例:棒状のものを使って文字や図形を再現

同じ太さで長さが異なる棒状の道具(例:鉛筆)を複数用意します。ひらがなや数字、アルファベット、図形などを棒で再現してもらいましょう。

初めは見本を見せ、再現をしてもらいます。慣れてきたら、文字を伝え自分で考え組みあわせてもらいましょう。

空間認識能力の獲得だけでなく、文字の勉強にもなり、記憶力も高まります。

ビジョントレーニングの詳細は以下の記事をご覧ください。

こどもプラスの関連記事:【お家でもできるビジョントレーニング】 脳科学で子どもの学力・体力・運動能力の向上

4.療育遊びの種類③口の使い方を教える

口の使い方を教える遊びも、子ども達の大きな力になります。

幼いうちは、発音が不明瞭な子どもが多くいます。口を使う遊びで舌を活発に動かすと、舌の動きが滑らかになり、発声がうまくできるようになります。

吸う・すする力も獲得でき、食事の悩みも減るでしょう。

4-1.吸う・吹く訓練で口の使い方を学ぶ

吸う・吹く訓練で口の使い方を学ぶ口の基本的な使い方を学ぶために、ものを吸ったり吹いたりする遊びをおこないましょう。

おもちゃのラッパやハーモニカは、吸っても吹いても音が出ます。ストローの使用や、うどんをすするのが難しい子どもに有効です。

吹くだけなら、シャボン玉がもっとも身近でしょう。風車や、紙吹雪でも楽しめます。

発達障がいの子どもは、偏食になりがちです。

口腔機能の問題は、偏食を生む一因になります。うまく吸えない、飲み込めない経験を繰り返せば、食べ物への印象が悪くなるからです。

吸う・吹く訓練で、子ども達はものを自分の力でおいしく食べられるようになります。

4-1-1.療育例:ストロー射的

机の上に、紙コップや牛乳パックの切れ端など、当たれば倒れる的を並べます。紙コップは縦に半分に切ると良いでしょう。

太いストローの中に細いストローを仕込み、吹けば放たれる状態にしておきます。机から離れたところから、的をめがけてストローを発射し、倒した的の数を競います。

吹く訓練になるだけでなく、目と手、口の協調運動にもなります。

(参照:食べる力を育むために | 鳥取県

4-2.口の周り全体を使い唾液の出やすい状態をつくる

ことばの正確な発音には、舌の訓練が欠かせません。

口の周り全体の筋肉を使い、舌の動きが活発になることで、唾液が出やすくなり、ことばを発声しやすくなります。

遊びに取り入れるには、

  • あっち向いてホイを、指ではなく舌の向きでおこなう
  • じゃんけんを手ではなく、顔と舌でする

などが有効です。

4-2-1.療育例:顔じゃんけん

顔と舌を使ってじゃんけんをします。

グーは唇を突き出す形、チョキは舌を出す、パーは口を大きく開けると決めておきましょう。

顔じゃんけんには、さまざまな効果があります。顔全体を使うため、表情が豊かになります。舌の動きが円滑になり、発声にも効果があります。

さらに口を閉じる力も培われるため、飲み込みや食べこぼしの防止にも役立つでしょう。

簡単な遊びなので、慣れれば幼児でも取り組めます。

(参照:食べる力を育むために | 鳥取県

言語聴覚療法の詳細は、以下サイトもご覧ください。

こどもプラスの関連記事:言語聴覚士による実費サービス「ことばの教室」を開室しました!!

5.療育遊びの種類④日常での生活動作を支える

療育には日常生活で感じられる効果も必要です。保護者は、日々の家庭生活で実感できる効果を期待するからです。

たとえば、以下のような効果が保護者に喜ばれます。

  • 手先が器用になり、自分で着替えられるようになった
  • 箸でご飯を食べられるようになった

家庭では、指先を腕、足を使う細かい運動(微細運動)が要求される場面が多くあります。着替えも箸も、指や腕の細かな運動です。

発達障がいの子どもは、細かな運動が苦手な傾向があります。

教室で直接的な支援をおこなうことで、家庭での問題を解決し、できることを増やせる可能性があります。

関連記事:保護者の信頼を得られる放課後等デイサービス

5-1.ボタンはめや紐通しで手先をきたえる

ボタンはめや紐通しで手先をきたえるボタンはめには、人形やぬいぐるみを使います。

おままごとでストーリーをつけながら取り組むと良いでしょう。

・くまさんのぬいぐるみにパジャマを着させてあげる

・人形に曜日ごとのコーディネートをする

などの設定を与えれば、子ども達はやる気になります。

ごっこ遊びは、想像力を養い、心の成長を促す効果もあります。苦手な子どもには、先生がお手本を示し、動作を真似てもらいましょう。

紐通しは大きな穴からスタートします。

トイレットペーパーの芯から徐々に小さなものに移していき、クリップの隙間や洗濯ばさみの穴にもチャレンジします。

集中が途切れやすい子どもの場合、うまくできるまで時間を要することがあるかもしれません。できるようになることを強要せず、長い目で取り組んでください。

うまくできた子どもには、紐結びにも挑戦してもらいましょう。

より高度なことにチャレンジすることで、大きな達成感を得られ、自己肯定感が高まります。

5-2.おままごとで箸の使い方を学ぶ

おままごとで箸の使い方を学ぶ箸の使い方も、おままごとで学べます。

おままごとの中でなら、失敗を気にする必要はありません。下に落とすことや、弾いてしまうことを気にせず、気軽に取り組めます。

最初は箸の持ち方だけを教え、なにもつかまない状態から始めましょう。持ち方を習得したら、シリコンやゴムの材料をつかむ練習をします。

楽しんで取り組めるよう、おままごとのストーリー付けも忘れないようにしましょう。

6.療育の種類⑤軽い運動で身体機能や社会性を育てる

療育で軽い運動を提供するのもおすすめです。

運動は、脳を活性化させます。発達障がいは、脳の機能がうまく働かない障がいです。運動は脳の刺激になり、発達障がいの子ども達にも良い影響を与えます。

反応のコントロールや行動の切り替えを、円滑におこなえるようになるでしょう。

脳が覚醒され集中力が高まるため、学習や絵画など静的活動と組みあわせると、さらに効果があります。

注意したいのは、できることをゴールにしないことです。競技ではなく、「運動遊び」の範囲で実施します。

6-1.縄跳びやボールを使い協調運動を促す

運動遊びでおすすめなのが、協調運動を促す遊びです。協調運動とは、手と足、目と手など身体の複数の機能を同時に使う運動です。

縄跳びは、手と足を同時に使います。最初からうまく跳べる必要はありません。

  • ロープを使っていろいろなポーズをとる(ストレッチをする)
  • 友だちと二人で綱引きのように引っ張りあう
  • 先生たちに縄の両側を持ってもらい跳び越える

など、さまざまな使い方ができます。長縄も用意すれば、より遊びのバリエーションが増えるでしょう。

ボールは、投げる(蹴る)、目で追う、キャッチするなど一連の行動が、目と手、目と足の協調運動になります。

  • 自分で上に投げてキャッチする
  • ペットボトルを並べてボーリングする
  • 的当てをする
  • ボールを手で突きながら走る

上記のように、使い方はさまざまです。怪我をしないよう、遊ぶ場所やボールの素材に注意して遊びましょう。

発達障がいの子どもには、協調運動に障がいがある子もいます。

運動遊びをとおし、徐々に成功体験を積み重ねることで、うまくこなせる運動が増えていきます。

6-1-1.療育例:縄跳びを目標にした3ステップ(こどもプラス実践例)

縄跳びが難しい子に向けた、遊びのステップを紹介します。

①カンガルーさん:両足を揃え、カンガルーのようにジャンプをしながら前に進みます。

②横跳びカンガルー:両足を揃えたまま、左右に進みます。左右のバランス感覚が養われ、縄跳びで着地したときにバランスを崩しにくくなります。

③グーパー跳び:手をグーパーグーパーとリズムよく繰り返しながら、その場でジャンプします。縄跳びに必要なリズム感が身につきます。

遊びながら少しずつステップを進めることで、縄跳びも楽しくこなせるようになります。

詳しくは、こどもプラスのインスタグラムで解説しているため、ぜひご覧ください。

6-2.道具を使い身体全体を動かす

道具を使い身体全体を動かす教室に跳び箱や鉄棒がある場合、全身を使った運動で、筋力やバランス感覚をきたえながら身体能力を高められます。

跳び箱はきちんと跳べる必要はありません。

  • 飛び乗る
  • 飛び降りる
  • またいで越える

など、子どもが楽しめるよう工夫します。身体を支える力や、ものとの距離を測る力が得られ、身体能力を高められます。

鉄棒は難易度が高く、子どもによっては苦手意識があります。運動遊びでは、うまく回れる必要はありません。

  • ぶら下がって身体を揺らす
  • ぶら下がりながら地面に足を打ち付ける

など、子どもが楽しめる範囲で実施します。バランス感覚や筋力、柔軟性を身につけられます

跳び箱や鉄棒は、学校でも取り組みます。学校はできることを目的に掲げることが多く、発達障がいの子ども達は成功体験を積み重ねられないケースがあるかもしれません。

児童福祉施設で提供するときは、少しの成功を褒め、子どもの成功体験をつくることを大切にします。

6-2-1.療育例:逆上がりを目標にした3ステップ(こどもプラス実践例)

鉄棒は、子どもができることから少しずつ取り組みます。鉄棒にも3つのステップがあります。

①焼き芋ゴロゴロ:マットの上を回転し、身体が回ることへの怖さをなくします。

②豚の丸焼き:鉄棒に両手両足をかけてぶら下がります。逆さの感覚に順応できます。

③ワニさん:地面に這いながら、両腕で前に進みます。逆上がりの腕を曲げる動作につながります。

遊びながらステップを進めるうち、鉄棒への恐怖心が消え、逆上がりに挑戦する準備が整います。

さいごに~メニューに迷ったらこどもプラス~

本記事では、療育に使える遊びを5つの項目にわけ紹介しました。療育メニューの策定や、既存の遊びからの置き換えにご活用ください。

療育を提供するときに大切なことは、障がい特性に配慮し無理強いをしないことです。

子ども達が楽しめる遊びであることがなによりも重要です。できるようになることをゴールに掲げず、一人ひとりの小さな進歩を褒めましょう。

こどもプラスでは、運動療育を中心に、ビジョントレーニングやことばの教室など、お子様の個性に応じたプログラムを提供しています。

弊社の運動プログラムは脳科学で効果が実証されており、これまで教育委員会や学校機関のプログラムに採用されてきました。

毎月新たな運動遊びを考案し、全国の教室で実施しています。

現在療育内容にお困りの事業者様や、これから放課後等デイサービス・児童発達支援に参入する経営者様は、こどもプラスの豊富なプログラムをご検討ください。

貴社に最適なプログラムをご提案いたします。少しでも興味を持たれた方は、お気軽に「問い合わせページ」よりご連絡ください。

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