ルーティンワークが苦手なADHD|発達障害の子どもにできる支援とは
発達障害やその特性を持つ子ども達は、毎日決められた通りの生活パターンを好む傾向にあります、その一方で、ルーティンワークに苦手意識を持つ子どもがいるのも事実です。その代表格が、ADHDの特性がある人です。
ここではルーティンワークが得意ではないADHDなど発達障害の子ども達の特徴と、支援方法について紹介します。
ルーティンワークが苦手なADHDの子どもの特徴
毎日のことでもなかなか習慣付かない、目の前のことに目移りしてしまう、など、
決まったルーティンワークがこなせないということがあります。
例えば、朝の時間はどこのご家庭も忙しいものですが、
そんな中で服を着替えるだけでも着る順番を間違えたり
途中で遊びだしてしまったりして、なかなか終わらない・・・。
それからご飯を食べたり歯を磨いたりいくつも準備があって
登園や登校までにとても時間がかかると
毎日朝からとても疲れてしまいますよね。
さらに『ADHDでは毎日のルーティンワークがとても苦手です』という記事でも触れているように、「何を準備しているのか途中で忘れる」「掃除や片付けができない」「大切な宿題の期限が守れない」など、不得意なことが重なると、日常生活を送ることが大変になってきます。
発達障害のルーティン化は周りの支援によって実現する
発達障害の子ども達に、ルーティンワークを得意になってもらうには、どんな方法があるのでしょうか。
それは、子どもの苦手としている部分や飽きやすいことに合わせて周囲が工夫をすることです。
例えば
- 服を着る順番に並べておく
- 1日の行動スケジュール表をつくって机や部屋に貼る
- 扱いやすい素材の服を選ぶ
- 子どもが好きなデザインや色の服を選ぶ
- タイマーなどで制限時間を設ける、できたらポイントがもらえる
といったようにサポートしてあげるとスムーズになることが多くなります。
始めのうちは手間もかかり、過保護では?と思うかもしれません。
しかし、少しずつサポートがなくても自分でできるようになっていくので、
それぞれのペースでステップアップしていけるような
サポート・支援が大切です。
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発達障害の症状に合わせてルールをアレンジする
繰り返しますが、サポートは子どもの不得意な部分に合わせてアレンジする必要があります。そのためには子どもの症状をよく観察して、理解しなければなりません。
アスペルガー症候群の場合
例えば、自閉スペクトラム症(ASD)の1つであるアスペルガー症候群では、ルーティン化されたことが得意で、毎日同じことでも飽きずに繰り返しできる傾向にあります。
これはいい側面もあれば、周りが手を焼いてしまうこともあります。それはルールに執拗なくらいこだわってしまうことです。ルールを崩してしまうと、今まで決められていた方法や流れの変更を受け入れられず、パニックに陥ることもあります。
子どもの生活のルールを決めるということは、周りでサポートをするママやパパの日常の一部もルール化されることを意味します。
子どもが自立をするまでは、二人三脚で人生を送ることを考えなければなりません。1つのことをルール化するにしても、とりあえずの対策ではなく、長期的な視点で設定するように注意をしてください。
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ADHDの場合
一方で、ADHDではルーティンが苦手です。新しい情報が入ってくるたびに、そちらに意識が向いてしまうため多動になりがちです。
よくADHDの子どもの頭の中はごちゃごちゃした状態だと言われますが、脳内の情報が散らかっているため、部屋やカバンの中もごちゃごちゃになります。
このように意識が散漫とした状態では、ルーティンのルールを作り、毎日守ってもらうことは難しいと感じるかもしれません。しかし、ADHDの脳の特性をうまく活かせば、ルール化は難しくありません。
前頭前野の働きを知れば対応できる
ADHDの子ども達は、前頭葉の前頭前野という領域の働きに偏りがあります。前頭前野では、思考の柔軟性や感情のコントロールなどを司っています。
前頭前野の機能がうまく働かないことで
- 集中力が持続しにくい
- 計画通りに物事を実行できない
- 気持ちのブレーキがききにくい
といった症状が起こります。
これを逆手にとって、集中力が持続できる環境を整えます。
制限時間の設定と行動を可視化しよう
具体的には
- 制限時間を設定する
- 全体の行動を可視化する
が有効です。
制限時間は、朝の準備でやることリストを作るだけでなく、1時間という制限を設けます。途中でほかのことが気になっても、途中で軌道修正できるようになります。
はじめは短時間で構いません。5分でも10分でも、やるべきことができれば褒めてあげてください。小さな成功体験を積む上でも、制限時間は有効です。
また朝の準備でやることが全体をとおして見れるように、絵や図、文字で可視化することがオススメです。ただ1つひとつの作業をルール化するだけでは、すぐ周りの情報に反応してしまいがちになります。
しかし、全体の流れがわかれば、さまざまな情報で今何をすべきか判断し、取り組む姿勢が少しずつ変わってきます。部分でなく全体で物事を捉えることは、作業に集中する力や複数の情報を処理する力を鍛えるトレーニングにもなります。
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