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助成金と補助金で児童発達支援・放課後等デイサービス事業を安定化

助成金・補助金は、どちらも国や自治体が事業主を支援するために交付するお金です。そのほとんどは、雇用確保や設備投資など労働環境を改善するために要した費用を補てんする目的で使われます。

児童発達支援や放課後等デイサービスなどの福祉事業を行う事業所は、昨今の社会情勢の影響で経営悪化や人材不足に悩まされているところが増えています。現状では、助成金や補助金を活用し、人材採用や社内設備・システムの導入をすることで、労働環境の改善を推進しながら、経営の安定化や事業の成長に役立てることが大切な要素になっています。

この記事では、児童発達支援・放課後等デイサービス事業で申請できる助成金と補助金について解説していきます。

児発・放デイ事業における助成金と補助金の違い

助成金・補助金は、それぞれ管轄や必要な条件、目的などが違います。まずはこの2つの違いを簡単に説明します。

〈助成金〉

・厚生労働省が管轄しているものが多い。

・雇用確保や労働環境の改善が主な目的。

・要件を満たしていればもらえる。

・金額は制度ごとに一律であることが多い。

 

〈補助金〉

・経済産業省が管轄しているものが多い。

・創業支援や設備投資関連の支援が目的。

・審査と申請期限がある。

・金額は上限があり、かかった資金の一部が支給される。

助成金も補助金も、財源は公的な資金です。そのため、申請には要件を満たすことがは必須です。補助金の場合はさらに審査が通らなければ支給されないので、提出書類の内容が重視されます。公募要項をよく確認の上、申請書と必要書類一式を漏れなく準備する必要があります。

今後の児童発達支援・放課後等デイサービス事業の規模拡大や経営効率化に向けて、目的に合う助成金や補助金情報を厚生労働省や経済産業省、中小企業庁のホームページや各自治体のホームページ、J-Net21などでしっかりとチェックしておくことが大切です。

児発・放デイで申請できる助成金・補助金5選 

児発・放デイで申請できる助成金・補助金5選

現在、児童発達支援・放課後等デイサービスでは、新型コロナウィルスによる影響や報酬改定による減収減益、人手不足などの様々な背景により、経営が難しくなっている事業所が増えています。雇用確保や職場の労働環境の改善などの取り組みをすることで助成金や補助金を受給できれば、同じ利用定員数であっても事業所の収益は変わります。

また、助成金や補助金を利用することは、単に資金面の支援を得るだけでなく雇用確保や職場の労働環境の改善、利用者満足度の向上による収益アップにもつながるので、今後の教室運営では欠かせません。

では、実際に児童発達支援・放課後等デイサービスではどのような助成金や補助金を申請できるのか、具体例を挙げながらご紹介していきます。

雇用をサポートする助成金

児童発達支援・放課後等デイサービスのような福祉事業では、どうしても人件費がかさみがちで、事業所の支出に占める人件費の割合はおよそ7割です。

(参照:2018年度児童系障害福祉サービスの経営状況について|独立行政法人 福祉医療機構

そのため、雇用に関する助成金制度が豊富に設けられています。助成金は、要件として職員の雇用維持を目的とした取り組みを行うことによって申請できます。支援の現場では、人材不足や職員の定着率の低さ、非正規雇用の職員の多さなどの課題があり、こうした課題を解決していくには多額の資金がかかってしまうために、助成金制度が設けられているのです。

雇用維持のための取り組みは、事業にとっても良い効果をもたらします。優秀な職員を確保することで、提供する療育の質の向上や、新規採用コストの削減などの効果が期待できます。また、教室に通う利用者にとっても職員の入れ替わりが少ない安心感から継続利用につながるので、経営を安定させる要因になります。

人材確保等支援助成金

人材確保等支援助成金は、魅力ある職場づくりのために労働環境の向上等を図る事業主や事業協同組合等に対して助成され、魅力ある雇用創出を図ることにより、人材の確保・定着を目的としている助成金です。

その中で、児発・放デイ事業で申請できるのが「雇用管理制度助成コース」です。(令和4年4月以降、新規受付休止中)

離職率の低下を目的としており、諸手当等制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度(保育事業主のみ)の導入と実施をした事業主に対して助成されます。目標達成助成額は57万円です。

(参照:人材確保等支援助成金のご案内|厚生労働省

 

【助成金活用事例】

従業員が肉体疲労や体調不良を訴えて辞めるケースが多く、従業員が定着しない問題があったので、解決策として人間ドックや腰痛診断などを取り入れ、人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)を活用した。

キャリアアップ助成金

有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者など非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成されます。正社員化支援、処遇改善支援の措置ごとにコースが分かれており、コースによって支給額が変わります。

例:正社員化コース①有期→正規 一人当たり57万円

         ②有期→無期 一人当たり28.5万円

         ③無期→正規 一人当たり28.5万円

(参照:キャリアアップ助成金|厚生労働省

 

【助成金活用事例】

従業員が定着しなかったため、正社員化で待遇の改善を行い、キャリアアップ助成金(正社員化コース)を活用した。

働き方改革推進支援助成金

働き方改革推進支援助成金は、生産性を高めながら労働時間の縮減等に取り組む中小企業・小規模事業者や、傘下企業を支援する事業主団体に対して助成するもので、中小企業における労働時間の設定の改善の促進を目的とした助成金です。

その中で、児発・放デイ事業で申請できるのが「労働時間短縮・年休促進支援コース」です。2020年4月より時間外労働の上限規制が適用されています。生産性を向上させ時間外労働の削減、年次有給休暇や特別休暇の促進に向けた環境整備に取り組む事業主に対して助成されます。支給対象となる取り組みの中から1つ以上を実施する必要があり、成果目標の達成状況に応じて助成金が支給されます。

(参照:働き方改革推進支援助成金|厚生労働省

 

【助成金活用事例】

タイムカードに打刻された勤怠時間を給与ソフトへ手入力していたため、給与計算等事務作業に時間がかかっていた。そこで、ICカード型タイムレコーダーと就業管理ソフトを導入し、助成金を活用した。手入力にかかる手間の削減、手入力でのミスをなくすことができ、締め日から給与支給日までの事務処理時間が短縮できた。

利用者満足の向上を促す補助金

経済産業省の補助金は、国や自治体の政策目標にあわせて都度募集がされています。補助金は募集期間が約1か月程度と短く申請書類も多いため、公募要項や必要書類の確認など事前の準備が大切です。

ここでご紹介する補助金は、請求業務システムや勤怠管理システムなどの新たなシステムの導入によって提供するサービスの質を向上させるもの、職員の賃上げによって離職率を下げることが目的のものです。これらの取り組みは、結果として利用者満足の向上につながるので事業の安定化を目指すことができ、児童発達支援・放課後等デイサービスの事業所にとって有意義な補助金です。

IT導入補助金

業務効率化など、自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部をサポートしてくれる補助金です。支給額は費用の1/2まで、上限は450万円です。

ここで言うITツールとは、業務効率化のために導入するソフトウェア製品やクラウドサービスなどです。日々のルーティンワークの自動化、社内の情報共有で業務の円滑化、顧客管理システムの導入で顧客満足度向上を目指せます。

(参照:IT導入補助金とは|経済産業省 中小企業庁

 

【補助金活用事例】

保育事業を行う中で、保育サービス(保護者との連絡ノート、日誌作成、健康管理など)や事務処理(登園降園記録、保育料の計算など)を管理できるクラウドサービスを導入し、補助金を活用した。


介護職員処遇改善支援補助金

障害福祉サービス事業所で働く職員の収入の3%(月9,000円)程度を賃上げすることを目的とした補助金です。交付額は、事業所の総報酬に一定の交付率を掛けた金額となり、児童発達支援・放課後等デイサービスでは報酬額に1,9%を乗じた額が補助金として交付されます。介護・福祉職員だけでなく、事業所の判断でその他の職員の収入に充てることも認められています。(令和4年2月〜9月までが対象期間だが、10月以降も臨時の報酬改定によって同等の措置がとられる予定)

(参照:介護職員の処遇改善|厚生労働省

 

【補助金活用事例】

職員の給与をベースアップで毎月の賃上げ、もしくは時給や日給の引き上げを実施し補助金を活用した。

福祉事業の助成金、補助金は人材不足解消が焦点

介護職員の就業形態は、非正規職員の割合が非常に高く、平均賃金の水準も低い傾向にあると言われています。また、産業計と比べてやや離職率が高いことや離職者の半数以上が勤続3年未満となっていることも、厚生労働省の調査からわかります。

(参照:介護労働の現状|厚生労働省

職員が離職すれば新たな雇用が必要となり、そのための採用コストや新人を育成するコストがかかります。それは経営を圧迫するばかりでなく、職員の入れ替わりが激しいことは利用者の不信感にもつながってしまいます。優秀な職員が継続して勤務を続けるためには環境の整備が必要で、中でも給与保証は重要な要素になります。

雇用維持と労働環境改善をサポートする助成金や補助金を活用して離職率を下げ、利用者が安心して通える教室作りを推進することが、児童発達支援・放課後等デイサービス事業継続において重要です。

放課後等デイサービスが抱える人材不足の課題を解決する方法はこちらの記事もお役立てください。

実は人材不足が倒産要因!安定的に人材を確保する裏技紹介

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現在、児童発達支援・放課後等デイサービスの需要はすでに満たされつつあります。この数年で経営が悪化した事業所も多く、今後はさらに厳しい状況になることが予想されます。

こどもプラスでは正確な市場分析を行い、常に新しい情報をFC会員に提供しながら、制度変更や報酬改定にも対応できるようにサポートしています。そして、安定した事業所経営のために専門性の高い療育プログラムの提供、さらに実費事業なども取り入れて成功へ導いていきます。

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