【2024年度改定対応】自己評価結果等未公表減算とは?要件と防止策を完全ガイド

【2024年度改定対応】自己評価結果等未公表減算とは?要件と防止策を完全ガイド

放課後等デイサービスや児童発達支援の運営において、経営に直撃する「15%」もの大幅な減収となるのが「自己評価結果等未公表減算」です。

令和6年度(2024年度)の報酬改定・運営基準改正に伴い、保護者へのフィードバックや公表プロセスがより重視されています。

「知らなかった」では済まされないこの減算について、確実に回避するためのポイントと手順を徹底解説します。

自己評価結果等未公表減算の概要と2024年改定ポイント

自己評価結果等未公表減算とは、事業所が自ら提供するサービスの質を評価し、その結果を公表・届出していない場合に適用されるペナルティです。

本来、障害児通所支援事業所は「サービスの質の向上」が義務付けられています。

この減算は、単に書類を作れば良いということではなく、「PDCAサイクル(評価・改善・公表)」を回していない事業所に対する厳しい措置と言えます。

令和6年度(2024年度)改定の影響

令和6年の運営基準改正において、自己評価の流れがより厳格化されました。特に以下の点が重視されています。

  • 従業者評価の先行実施: 事業所評価(自己評価)を行う前に、必ず従業者による評価を実施すること。

  • 保護者へのフィードバック: 公表だけでなく、評価結果と改善内容を保護者へ「明示」すること。

  • 情報公表制度との連携: 障害福祉サービス等情報公表システムへの登録・反映が強く求められています。

自己評価結果等未公表減算の減算単位数と適用期間

経営へのインパクトは甚大です。わずかな手続きの不備で数ヶ月にわたり売上が大きくダウンするリスクがあります。

減算される単位数

  • 所定単位数の 15% を減算

これは基本報酬だけでなく、加算を含めた総単位数からの減算となるケースが多く、事業所の収益構造を根本から揺るがす数字です。

減算の適用期間

減算は「公表していなかった月」からスタートするわけではありません。状態が解消されるまで続きます。

  • 開始: 減算事由に該当した月(公表期限を過ぎた翌月等)から
  • 終了: 公表および届出を行い、その状態が解消された月まで(自治体により「解消された翌月から算定可」の場合もあるため要確認)

自己評価結果等未公表減算が適用される具体的要件

以下のいずれか一つでも欠けている場合、減算の対象となります。

  1. 評価の未実施

    • 従業者による評価を行っていない。

    • 保護者による評価を行っていない。

    • 上記を踏まえた事業所全体の自己評価を行っていない。

  2. 公表の未実施

    • 評価結果および改善の内容を、インターネット(HP等)や会報で公表していない。

  3. 届出の未実施

    • 公表した事実や方法を、指定権者(都道府県・市町村)に届け出ていない。

注意: 「評価はやったがホームページに載せ忘れていた」「ホームページには載せたが県への届出を忘れていた」というケースが最も多発しています。

自己評価結果等未公表減算を防ぐ実施・公表手順

確実に減算を回避するための「正しい手順」は以下の通りです。おおむね年に1回以上の実施が必要です。

STEP 1:従業者・保護者アンケートの実施

まずは客観的なデータの収集です。

  • 従業者評価: 全職員が実施し、課題を洗い出します。

  • 保護者評価: 全利用者の保護者に配布・回収します。

    • ポイント: 回収率を高めるため、送迎時に手渡ししたり、Googleフォーム等を活用する工夫が必要です(ただし署名や記録性は確保すること)。

STEP 2:事業所全体での分析・自己評価

集まったアンケート結果をもとに、職員会議等で話し合います。

  • 管理者が一人で書くのではなく、職員間で課題(弱み)と強みを共有します。

  • ここでの「改善目標」や「工夫している点」が、公表時の重要コンテンツになります。

STEP 3:結果の公表(インターネット等)

以下の3点を公表します。

  1. 事業所における自己評価結果(公表)

  2. 保護者等からの事業所評価の集計結果(公表)

  3. 自己評価結果等の公表(総括表など)

  • 公表場所: 自社ホームページ、ブログ、または「障害福祉サービス等情報公表システム」の独自コンテンツ欄などが推奨されます。

  • 保護者への周知: 公表したことを「お便り」や「メール」等で保護者に必ず伝えます。

STEP 4:指定権者への届出

これが最後にして最大の落とし穴です。

  • 多くの自治体では、毎年**「自己評価結果等未公表減算に関する届出書」**等の提出を求めています(例:毎年4月など)。

  • 「公表しているURL」や「公表年月日」を記載して提出します。

自己評価結果等未公表減算に関する注意点と参考文献

よくある間違いと対策

  • 間違い: 「一度公表すればずっと有効だと思っている」

    • 正解: 「おおむね1年に1回以上」です。毎年度実施し、情報を更新する必要があります。

  • 間違い: 「HPがないから公表できない」

    • 正解: 全国統一の「障害福祉サービス等情報公表システム」を活用するか、無料のブログサービス、または事業所内掲示+全保護者への書面配布でも認められる場合があります(自治体に要確認)。

質の高い運営のために

この減算回避は「ゴール」ではありません。集まった保護者の声を真摯に受け止め、「実際に業務を改善すること」が、選ばれる事業所になるための最短ルートです。

公的な引用・参考文献

実務にあたっては、必ず最新の行政資料をご確認ください。

さいごに

放課後等デイサービスや児童発達支援の運営は、法令順守と質の高い支援の両立が常に求められます。 全国200教室以上の運営実績を持つこどもプラスでは、長年培ったノウハウに基づき、自己評価結果等未公表減算をはじめとする最新の減算対策の体制構築に対応した実務研修と、安心のサポート体制を提供。適切な加算取得と安定運営を徹底サポートします。

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こどもプラスホールディングス株式会社 フランチャイズ本部

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略歴・沿革

  • 2013年12月 放課後等デイサービス「こどもプラス天神町教室(第1号教室)」開業
  • 2015年10月 特定非営利活動法人運動保育士会を設立
  • 2016年03月 こどもプラスフランチャイズ本部(こどもプラスホールディングス株式会社)設立
  • 現在 全国200教室以上を展開中、FC加盟者向けのサポート・教育体制を提供

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