障害福祉サービス等報酬改定検討チームが示した「臨時改定」の概要
今回の検討チームで提案されたのは、令和8年度(2026年度)に行われる臨時的な報酬見直しです。
本来、次回の改定は令和9年度ですが、令和6年度改定後の総費用額が前年度比で+12.1%と急増し、制度の持続可能性が危ぶまれる状況となったため、緊急の対応が検討されています 。
決定的な変更点:新規事業所の報酬引き下げ
最も注目すべき変更点は、「新規事業所に限り、基本報酬を引き下げる」という点です 。
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対象時期:令和8年度(2026年度)以降に指定を受ける事業所
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対象範囲:新規事業所のみ(※既存事業所は従前どおり)
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施行予定:令和8年(2026年)6月想定
これまでは「いつ参入しても報酬単価は同じ」でしたが、この改定が実施されれば、2026年6月以降に開業する事業所は、既存店よりも不利な条件(低い単価)でスタートすることになります。
放課後等デイサービス・児童発達支援も引き下げ対象
障害福祉サービス等報酬改定検討チームの資料では、以下の4つのサービス類型が引き下げ対象として名指しされています 。
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児童発達支援
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放課後等デイサービス
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就労継続支援B型
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共同生活援助(グループホーム)
引き下げ対象に選定された3つの理由
これらのサービスが選ばれた理由は、データに基づく「収支の良さ」と「過熱する参入状況」にあります。
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高い収支差率(利益率) 放課後等デイサービスの収支差率は9.1%、児童発達支援は7.8%と報告されています 。これは障害福祉サービス全体の中でも非常に高い水準です。
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事業所数の急増 令和6年度において、児童発達支援の事業所数は前年比10.01%増、放課後等デイサービスは7.65%増と伸び続けています 。
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ニーズ調査不足への懸念 自治体からは「事業者がニーズ調査をせずに参入し、開設後に利用者を募る状況が見られる」との指摘があり、必ずしも地域の必要性を反映していない参入が増えていると分析されています 。
今後のスケジュールや影響
この「臨時改定」は、以下のスケジュールで進められることが想定されています。
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〜2026年春:詳細な単位数や要件の決定
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2026年(令和8年)6月:臨時改定の施行(新規事業所の減額開始)
まとめ
2025年12月の検討チームにおいて、令和8年度(2026年度)に向けて新規事業所の基本報酬を引き下げる案が具体的に示されました。
今回の臨時改定案のポイントは以下の通りです。
- 引き下げ対象:放課後等デイサービス、児童発達支援、就労継続支援B型、共同生活援助の「新規指定事業所」に限られます。
- 就労移行支援体制加算:同一利用者による繰り返しの算定を防ぐため、算定人数の上限設定や、過去に実績のある利用者の算定制限(原則不可)などの適正化が行われます。
今回の措置はあくまで「臨時応急的な対応」と位置づけられていますが、「新規だけなら関係ない」と捉えるのではなく、制度全体の引き締めが始まっているシグナルとして、今後の動向を注視していく必要があります。
参考文献・公的資料
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厚生労働省:令和6年度報酬改定後の状況を踏まえた課題
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厚生労働省:令和6年度報酬改定後の動向について
※ この記事の内容は、厚生労働省・こども家庭庁の資料(第51回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム)をもとに現時点の情報を整理したものです。今後の正式決定・通知内容により変更となる可能性があります。
さいごに
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