社会貢献となる放課後等デイサービスの売り上げと安定性
welfare福祉ビジネスとしての放課後等デイサービス
放課後等デイサービス(放デイ)のやりがいは、事業をとおして社会に大きく貢献できることです。「新規ビジネスを手がけるなら、利益を創出するだけでなく、世の中の役立つ事業をしたい」と考える方々に適しています。厚生労働省の「放課後等デイサービスガイドライン」には、放課後等デイサービスの基本的役割として、以下の3つが規定されています。
・子どもの最善の利益の保障
・共生社会の実現に向けた後方支援
・保護者支援
放デイでは、障がいを持つ児童一人ひとりに寄り添い、心身の成長を促すために、教室では多様なサービスを実施していきます。個々の療育を目的としているため、画一的な集団指導は行いません。発達段階や心の状態に応じた運動あそびや学習指導がその中心です。言語聴覚士の個別指導を実施している施設もあります。さらに近年では最新技術を導入することで、VRでのトレーニングやプログラミングなど、より幅広いサービスが提供可能になりました。
更に子どもたちだけでなく、保育園や子育て支援施設を後方支援し、保護者の生活を支え悩みに寄り添うのも放課後等デイサービスの役割です。特色ある療育は保護者との良好な関係もつくり出します。放デイは学校以上に頻繁に保護者と顔をあわせるので、療育の成果をその都度報告することで、強い信頼感が築かれます。
社会貢献としての良い療育の提供、地域連携がそのまま集客につながり、よい運営、利益につながっていくビジネス構造です。
福祉ビジネスというと、福祉をビジネスにするな!というご指摘があります。しかし、良い療育を提供するためには専門性の高い職員が必要です。利益をうみ、レベルの高い職員によって質の高い療育を提供することで利用者が増え、それに比例して更に利益をあげる、という構造が結果として社会貢献にもつながると考えています。
安定性と一般的な売り上げ
放課後等デイサービスは、介護保険によって給付費という形で国保連(国民健康保険団体連合会)からお金が支払われる事業です。したがって、相手が倒産して売掛金が未回収になることはありません。また、一度契約いただいたお客さまが繰り返し通って頂けるため、閑散期が少なく、「安定したビジネス」だと言われています。利用者を集めるためにはきちんとした集客が必要となりますが、きちんとした戦略で事業を進めれば、長期的に10年、20年と安定した経営が可能になる点が大きな魅力となります。
放デイの売上は、利用者数と利用者一人あたりの単位数に依存します。利用料の1割は利用者が、9割は国民健康保険団体連合会(国保連)が負担します。放デイの事業所には国保連から人数に応じた給付費が支払われる仕組みです。日々確実な療育を行い、利用者にできるだけ長く継続的に利用してもらうことが、安定した収益に繋がります。 定員10名の教室での1ヶ月間の売り上げ概算は、以下のとおりです。(平日22日、学校休業日4日で計算します。)
<1日の売上概算> ※地域によって基本単価が異なるため、厳密には異なります。
基本報酬:6040円(平日)、7210円(学校休業日)
児童指導員等加配加算:1870円(保育士など)
専門的支援加算:1870円(理学療法士など)
送迎加算:1080円(往復)
1ヶ月合計:約2,870,400円
算出した金額に以下の加算を加えます。
・家庭連携加算(1時間以上):112,000円
・事業所内相談支援加算Ⅰ:10,000円
・関係機関連携加算:20,000円
収益総合計:3,012,400円
これが、放デイの運営が良好な月の収益目安です。加盟店の中には1つの教室で月に100万円以上の利益を出している教室もあり、利益率は30%近くにものぼります。
お客様の負担は原則1割で利用しやすい
「お客様は放デイ料金のうち、原則1割しか自己負担がない」ことも、放課後等デイサービスが人気な理由の1つです。 医療保険でなじみ深い「3割自己負担」と同じイメージで、放課後等デイサービスには介護保険が適用されます。すると、料金の自己負担が原則1割になるのです。
放デイの1回の利用料金は約12000円ですが、お客様のご負担は1割、約1200円しかありません。 残りの9割は、国から補填されます。 これにより、お客様は放課後等デイサービスを利用しやすく感じます。
また介護保険による料金サポートはこれだけではありません。 「約1200円」の自己負担には上限が決められています。世帯年収890万円以下だと、月の上限が4,600円と決められています。 お客様は、世帯年収890万円以下だと、お客様は(受給者証に定められた上限内で)何度放デイをつかっても、4600円以上の負担がないのです。 もちろん、残りは税金から支払われます。
・お客様の負担が少ない
・月の上限が決まっていて、使いすぎの心配がない
ため、集客しやすいのです。
多店舗展開による安定経営
放デイは国保連からの給付費を主な収入源とするため、1教室での収益には限界があります。利用定員にも規定があり、定員を超えた人数を入れれば、定員超過減算を適用されるリスクがある上、子ども達への療育の質も落ちてしまいます。定員いっぱいまで入れて加算を最大限利用しても、人数の壁は超えられません。そのため、放課後等デイサービスのビジネスに興味があっても、「継続して安定した収益が得られるかどうか」と悩まれる経営者さまがいらっしゃいます。
この限界を解決する手段が多店舗展開です。多店舗展開は複数の事業所を同時に運営することですが、放課後等デイサービスでは同じエリア内に複数の教室を開所することで、効率的な経営ができます。各教室ごとに対象年齢を設定し、利用者の年齢にあった療育プログラムを提供します。
私たちの放課後等デイサービスのフランチャイズでは、ほとんどのオーナー様が多店舗展開をしています。
一つの教室で月に100万円以上の利益をだしている教室も少なくありません。売上げが最大で250~350万円に対し、人権費やテナント代などの経費は約160万円ほどです。単純計算ですが、10店舗なら経常利益は月1,000万円~1,500万円となり、年間で1億円~1.5億円にすることも不可能ではありません。
お子さま、保護者のため運営
私たちは、利益だけを目当てにしたオーナーさんの加盟はお断りしています。それは、子どもと保護者のために、より良い療育を提供してくださる方に、私たちの仲間になって頂きたいです。放課後等デイサービスというサービスの価値を守るためにも、すべてのオーナー様に最初にお伝えしています。
この放課後等デイサービスは、初期費用も少なく参入できるので、まったくの無知な状態で新規参入する方も多いようで、中には劣悪な環境で教室運営をしているところもあると聞きます。
利益がでなければ良質な環境での教室運営の維持ができず、経営が成り立ちません。どこの教室にも負けないくらい良い療育を提供して、その結果として報酬をもらうのは悪いことではありません。そのためには良い教室づくりを、共に作り上げていくお手伝いをさせて頂きたいと考えています。
加盟にご興味のある方は、無料ウェブ説明会を開催しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
高齢者向けサービスより安定している理由
事業の安定性について、同じ福祉事業で代表的な、高齢者デイサービスとの違いについてご説明いたします。
(1)福祉事業としての将来性
高齢者のデイサービスは、定員や規模にもよりますが、平均的に月の売り上げが300~500万円程度のところが多いようです。それに比べて、子どもたちを対象にした放課後等デイサービスの売り上げは1つの教室につき、およそ220万円から多いところでは350万円ぐらいです。
たしかに、高齢者のデイサービスの売り上げは、放課後等デイサービスよりも高いかもしれません。しかし、高齢者のデイサービスは、多くの人材を要し、経費などのコストがかかります。また、新規利用者の獲得が難しく、入院などによって利用者が急に減ってしまうこともあります。
つまり、放課後等デイサービスは、1事業所の売り上げは低いけれども経費が小さく、結果的に高齢者デイサービスよりも利益が大きく残すことができるのです。
放課後等デイサービスの利用者数は現在も増加しており、今後も拡大していく業界と言えるでしょう。
(2)入院されたり亡くなられる方がほぼいないので、安定な経営が可能
デイサービスの売り上げを高くもたらしていただける方は、高頻度で利用してくれる利用者の方です。しかし、高齢者デイサービスにおける高頻度のご利用者は、それだけ介護を必要とする方である場合が多いため、残念ながら突然入院されたり亡くなられたりすることがあります。これは、今まで、その方が月に20万円、30万円とその事業所にもってきた売り上げが、ある時、急になくなってしまう可能性があります。経営の面からみれば、ある日突然、高単価のお客様を失うということは大変なことです。
これは、事業主にとってかなりの痛手です。当然、そのような方は、1人とは限りません。2人、3人といなくなってしまったら、その月からいきなり運営費が数十万円、100万円以上の減収になってしまうことも少なくありません。
他方で、放課後等デイサービスでは、子どもが入院することや亡くなることは、ほとんどありません。みんな元気に学校に通っているので、安定した経営ができます。そういう点でも、安定した福祉ビジネスの中でも、さらに安定している子どもの放課後等デイサービスというのが、注目されている大きな理由の一つとなります。
(3)放課後等デイサービスは、発達障がいの子どもが楽しく運動できる限られた場所
現在多くの教室で運動あそびによる療育が取り入れられていますが、子どもが障がいをもっていたとしても、成長するうえで運動が必要ないという保護者の方はいません。今お読みいただいている方にお子様が実際にいれば、お子様に運動は不可欠なものだとお考えになりませんか?つまり、子どもの運動に対する需要は落ち込まないのです。
しかし、一般の習い事は、障がいをお持ちの子が入会を断られてしまい、通えないこともあるようです。子どもたちに人気の習い事であるスイミングスクールをはじめ、スポーツクラブや体操教室などにも通えない例がございます。
運動療育を提供する放課後等デイサービスは、発達障害のお子さんをもつ保護者の方たちにとっては、子どもに運動をさせてあげられる唯一の場所といっても過言ではないかもしれません。
そのため、質の高い運動療育を提供することが、安定した集客の地盤につながります。
私たちこどもプラスは運動療育を「柳沢運動プログラム」として体系化し、皆様に提供しています。全国の幼稚園、保育園でも多く採用されており、運動教室においては、安全で裏付けのある私たちの療育が日本では一番だという自負があります。是非この運動プログラムを軸に、皆様に発達支援教室を立ち上げていただきたいと考えています。
柳澤弘樹 (博士)脳科学 こどもプラスホールディングス株式会社 代表取締役