放課後等デイサービス事業とは

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放課後等デイサービス事業とは

放課後等デイサービスとは、小学校入学から高校卒業までの就学年齢にあたる児童のうち、障がいや発達に特性のある子ども達を専門に預かる福祉サービスです。名前のとおり放課後や休業日、長期休暇期間に利用できます。市区町村の福祉課が発行する「受給者証」をお持ちのお子さんを対象に、放課後の時間や学校休業日を安心して過ごせる場所として、許認可をうけて運営する施設です。ただ預かるだけでなく、運動遊び、学習支援、ソーシャルスキルトレーニングなど、様々な療育を提供する施設します。
発達障がいに関する教育や研修を受けたプロの指導員が、『安全に配慮した運動療育、学習指導』を始め、様々な療育をバランス良く提供します。

放課後等デイサービスや児童発達支援は、比較的新しい支援形態です。加えて、療育が必要とされる児童の数は増加傾向にあります。例えば、特別支援教育の現状(令和元年)について文部科学省が公表するデータによると、特別支援教育を受ける児童は増加の一途を辿っています。社会での需要が高い領域で、今後も市場拡大が見込まれることから、安定した経営が望め、多店舗展開もしやすい業種です。

福祉の分野ですから、大きなお金を動かす事業ではありません。しかし、その分堅実な経営ができる理由の1つは、収入の仕組みにあります。放課後等デイサービス・児童発達支援の収入は主に国保連(国民健康保険団体連合会)からの入金です。利用者が1割を負担し、残りの9割は介護給付費や訓練等給付費として国保連から支給されます。一般企業が取引相手ではないことが大きな特徴です。

現在の市場性

平成24年に放課後等デイサービス事業の規制が緩和されて以降、現在は10年目となります。規制緩和から放課後等デイサービス事業の参入業者は急増し、市場は完全に成熟期にあり、安定した経営を実現するには確かな戦略が必須となりつつあります。

利用者数と事業所数

利用者数と事業所数の変化

平成24年から令和1年度の利用者数の調査において、利用者数は2.7倍に増えているもの、事業所数は5倍に増えていることがわかりました。事務所同士で利用者の取り合いとなっていることがわかります。利用者数が増えている成長市場ではあるものの、オープンすれば人が集まる時代は終わったと言わざるを得ません。質の高い療育を提供し、「保護者様に選ばれる教室」となることが必要不可欠です。

利用者の増加率

利用者増加率

利用者は増え続けているものの、平成27年度は20%以上の増加があったのに対し、令和2年度は前年の4.7%の増加にとどまっています。小学生の利用者の奪い合いが激化している現状です。人気の施設とそうでない施設は、大きな売り上げの差となってつきつけられます。

赤字率

施設の赤字率

独立行政法人福祉医療機関が平成29年に509事業を対象に行った調査によれば、全体の約1/3に当たる32.2%の施設が赤字になっています。事業所数が飽和状態にある現在、給付費だけに頼った放課後等デイサービスを経営していては黒字を出すことはできません。20%を超える収益率を誇る「黒字施設側」になるためには他と違う特徴、安定した経営基盤が必要不可欠です。

施設の一日のスケジュール例

お子様の学校がない時間帯に療育を行う形態なため、平日と学校休業日でスケジュールが異なります。一般的には以下のような運営となります。

平日

10:00 出勤
~13:00 事務作業
月報など教室の運営に係るタスク・イベントの企画などを行います。
~14:00 休憩
~14:30 事務作業・送迎
療育前に、お子様の送迎に向かいます。
~15:00 療育準備・開始
~17:00 療育
~18:30 待機・事務・送迎
療育後、お子様をご自宅にお送りします。
~19:00 事務作業
19:00 退勤

学校休業日

学校休業日は午前中からお子様をお預かりします。
9:00 出勤
~9:30 準備・送迎
~12:00 療育
~13:30 休憩(交代制)
~15:00 療育
~17:00 待機・事務・送迎
~18:00 事務作業
18:00 退勤

実働は8時間、日曜日は通常は定休日なので、ライフワークバランスも取りやすいお仕事です。同じ福祉事業である老人ホームと異なり、夜間人員配置もありません。深夜労働がなく、シフトを組みやすいことも特徴となります。そのため雇用もしやすく、仕組み化しやすいこともメリットです。

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