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なぜ発達障害で白黒思考・二極思考になる?生きづらさの原因と困りごと

ADHDやASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー症候群)をはじめ発達障害の中には、二極思考・白黒思考の特性を持つ子が多くいます。

白黒はっきりさせたい「0か100か思考」(ゼロヒャク思考)には、どういった課題があり、どう向き合っていけば良いのでしょうか。

発達障害の人たちが悩みがちな二極思考・白黒思考との向き合いを解説します。

発達障害で陥りやすい二極思考・白黒思考とは

発達障害児の二極思考・白黒思考とは

二極思考・白黒思考とは、「善か悪か」「白か黒か」「全か無か」を二極化させて、ハッキリさせたい思考です。

いわゆるグレーゾーンや曖昧な領域を好みません。

発達障害の子どもは、その特性から、二極思考・白黒思考に陥りやすい傾向にあります。

とくにアスペルガーでは「0か100か思考」「勝ちか負けか思考」で、柔軟に物事を見ることができず、極端な考え方や行動をとりがちです。

発達障害・アスペルガーの「0か100か思考」の傾向

ゼロヒャク思考の考え・行動の傾向

発達障害・アスペルガーの子どもが陥りやすい白黒思考や「0か100か思考」(ゼロヒャク思考)にはどういった特徴があるのでしょうか。

例えば、

  • 失敗を極端に恐れる
  • 0か100かで物事や他人をとらえてしまう
  • なんでも一番でないと気に食わない
  • 人の好き嫌いがハッキリしている
  • 興味・関心ごとのある無しが明確である
  • ルール通りやらないと気が済まない

などの傾向があります。

関連記事:障害特性で、興味がないことには取り組めない場合があります。

一番病になりやすく癇癪も起こしやすい

特性により一番病になりやすい

このため、ゲームや競争で負けそうになると放棄をしたり、テストで少し間違えただけでも泣いてパニックになったり、自分はダメな人間だと思い込んでしまったりします。

これは「一番病」と呼ばれることもあります。

  • 一番先にご飯のお代わりをしたい
  • 一番先頭立って並びたい
  • 一番先に名前を呼ばれたい
  • 勝負は一等賞でなければ気が済まない
  • 車や部屋に一番乗りをしたい

ADHD、広汎性発達障害など、一番にこだわる発達障害の子どもは少なくありません。自分が一番でなければ、パニックや癇癪を起してしまうこともあります。

二極思考・白黒思考や一番病を放置しておくと、どのような問題があるのでしょうか。

発達障害による二極思考・白黒思考が抱える問題

二極思考・白黒思考・一番病が抱える問題

1つは、子ども本人の生きづらいという問題があります。物事は、つねに白黒や勝ち負けが明確なわけではありません。

一番でないと安心できない、ハッキリしなければ落ち着かないなど、不安や迷いなどネガティブな気持ちを持ち続けたまま日常生活を送ることになります。

もう1つの問題は、周囲の人たちにも迷惑をかけることです。

癇癪を起こして周りの人を不快な気持ちにさせたり、融通が利かないことで迷惑をかけたりと、他人との関係をうまく形成できない状況に陥ります。

いずれにしても不安を抱えたまま日常を過ごし、社会性格を送らなければならないことが、子どもにとって大きなストレスとなるでしょう。

関連記事:子どもの癇癪は事前の配慮で回避しながら適切なサポートをしていきましょう

白黒思考・二極の原因は発達障害による特性

原因は発達障害による特性

二極思考・白黒思考や一番病は、なぜ起きるのでしょうか。

よく子ども自身の性格と考えられるのですが、決して性格の問題ではありません。

原因は、発達障害による特性です。脳機能の特性によって、強いこだわりが生じてしまうのです。

たとえば自閉スペクトラム症、アスペルガーの子ども達は、特定にことに対する関心・こだわりが強い発達障害です。

そのため学校や会社などで、微妙な対人関係の構築や臨機応変な対応ができずに、悩みを抱えやすい傾向にあります。

こだわり行動への対応は「ASD(自閉症スペクトラム)のこだわり行動は理由に応じた対応で改善していきます。」の記事も参考にしてください。

会話や行動にとくに問題がないと、周りの人たちは発達障害だと気づかないかもしれません。

集団による学校生活の中で、かんしゃくを起こしたり、苦手なことが多くなったりして、気づくケースも多くあります。

参照:発達障害|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省

白黒思考の改善には一人ひとりに合わせたサポートが大切

こうした特性によって一番辛いのは子ども本人です。すぐに改善できることではありません。

しかし、根気よくその子に合った関わりを続けていくことで、少しずつ気持ちの切り替えや柔軟な思考を身に付けていけるよう、1人ひとりに合わせた方法を見つけてサポートしていくことが、とても大切です。

二極思考・白黒思考と向き合うなら「こどもプラス」

放課後等デイサービスを運営する「こどもプラス」では、発達障害と診断された子ども達、診断はついていなくても発達障害の特性を持ち、日常で困難さを感じている子ども達に療育活動を提供し支援・サポートを行なっています。

子ども達が将来社会の中で、安心して自立した生活が送れるように、今の姿だけでなく5年後や10年後の姿を見すえながら支援を行なう教室です。

詳しくは「こどもプラスってどんな会社?フランチャイズ加盟に関する各種ご案内」をご覧ください。

私達の教室は全国にフランチャイズ展開していますので、放課後等デイサービスの教室運営に興味をお持ちの方は、ぜひ下記までご連絡・ご相談ください。

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